漫画「愛というには、ほど遠い~サレ妻たちの選択~」ネタバレあらすじ
蒼葉は、あの日から全てが変わった。半年前、夫・純也から告げられた不倫の告白。その瞬間、彼女の世界は崩れ落ちた。心の中に広がる空虚さと、信じていた人への裏切りが痛みとなって蒼葉を苛んだ。夜になると嫌な夢にうなされ、昼間でも突然不安が襲ってくる。食事を口にすることもできず、次第に心はすり減り、体も弱っていった。
そんな日々の中、蒼葉は再構築を選んだ。純也とやり直すことを決めたのだ。しかし、彼女の心は以前のように純也を信じられない。どこかで疑念を抱きながらも、生活は続いていく。しかし、彼女の心は依然として不安定で、完全には元に戻らなかった。
ある日、蒼葉は親友の美憂とお茶をすることにした。美憂は経営者の夫を持ち、子供もいる幸せそうな女性に見えた。だが、そんな美憂が突然、蒼葉に「婚外恋愛をしてみたら?」と提案してきた。その言葉に、蒼葉は驚きと戸惑いを隠せなかった。「婚外彼氏を作れば気分転換になるよ」という美憂の言葉に、蒼葉は戸惑いながらも不快感を覚える。「不倫と変わらない」と反論すると、美憂は笑い飛ばして「冗談よ」と返してきた。
その後、蒼葉は美憂から不倫をしている男性たちがよく使うアプリについて教えられる。最初は信じられなかったが、どうしても気になり、蒼葉は夫・純也のスマホを調べてみることにした。すると、そこには美憂に教えられたアプリがインストールされており、最新の日付で純也と不倫相手とのやり取りが残っていた。蒼葉の心は一瞬で凍りついた。裏切られたという現実に、彼女の胸は締め付けられる。
その夜、蒼葉は我慢できず家を飛び出した。涙が溢れ、心は引き裂けそうだった。歩道橋の上で、思わずそのまま飛び降りたくなる。しかし、ふと思い出す。もし自分が死んだら、保険金の受け取りは純也になる。そのことを考えた瞬間、蒼葉は自殺を思いとどまる。
翌日、蒼葉は美憂に連絡を取り、再び話をすることに決めた。しかし、美憂が案内したのは婚活会場だった。美憂は事前に申し込みを済ませており、蒼葉は戸惑いながらも「既婚者限定」の婚活に参加させられることになる。蒼葉は頭が追いつかず混乱するが、次第に会場に集まった男性たちの言葉に苛立ちを覚える。不倫を正当化するような言葉に、ついに堪えきれなくなった蒼葉は、彼らに水をかけてしまう。
美憂と別室に移動し、蒼葉は美憂が過去に2年もの間、不倫に悩んでいたことを打ち明けられる。美憂もまた、限界を迎えていたのだと告白する。彼女が今、愛されたいという気持ちで婚活に参加していたことを知り、蒼葉はその痛みを感じ取る。しかし、美憂は再び会場に戻り、蒼葉は一人取り残されてしまう。
その時、蒼葉は偶然、大学時代の同級生・高遠と再会する。トラブルに巻き込まれた蒼葉を助けてくれた高遠は、彼女の心の状態に気づき、優しく接してくれる。蒼葉はその優しさに、少しずつ心を開き始める。彼女の心には、少しだけ光が差し込んだように感じられた。
蒼葉の新たな一歩が、少しずつ始まろうとしている…。